ホニャララPayはどこが生き残る?日経トレンドのセミナーまとめ
2019年7月18日~19日に札幌市で行われた、デジタルイノベーション2019。

デジタル革命の最前線を体感できる唯一の全国ツアーイベントです。
各企業のブースが出店してあり、時間ごとにセミナーも各会場にて行われています。
わたしも下記のセミナーなどに出席しました。
集客に“効く”キャッシュレス決済

日経クロストレンド 副編集長:高田 学也氏
キャッシュレス決済に関するセミナーだったんですが、その説明上 ホニャララPayに関する説明も多く、面白かったので紹介したいと思います。(高田氏は4年間 取材しており詳しい)
目次
ホニャララPayとは?
しょっぱなからすみませんが、わたしがテキトーにそう呼んでいます。(高田氏は言ってません)
世の中にある〇〇Payを総称して、ホニャララPayとしました。
ホニャララ達はこちら。
- PayPay(ペイペイ)
- 楽天ペイ
- LINE Pay
- メルペイ
- d払い
- au Pay
- 7pay(セブンペイ)
- ファミペイ
- ゆうちょPay
- Origami Pay(オリガミペイ)
- atone(アトネ)
- QUICPay(クイックペイ)
- Amazon Pay
- Apple Pay
- Google Pay
ホニャララPay…非常に多いですよね。
各社 生き残りをかけて、お得な割引合戦やサービスの拡充を図っています。
どこが生き残るのか?は気になるところですが、後ほど、こちらの分野にお詳しい高田氏による「生き残るのは三大陣営 + その他」について紹介したいと思います。
わたしはPayPayのみ利用しています。
以前はLINE Payも利用していました。
キャッシュレス派のデータと事例
ちなみに、ここからはカブスルの記憶とつたないメモによる紹介になります。
多少、違っている場合もあるかもしれませんので、ご容赦を。
セミナーの結論からいうと、キャッシュレス対応は集客に非常に有効です。
JCBの調査によると、キャッシュレス派は現金しか使えなかった店に、2人に1人は再訪問しないそうです。
つまり、キャッシュレス非対応だとキャッシュレス派の再訪問を50%の確率で逃がしています。
電通の調査では前向きなアンケート結果に
2019年10月1日~2020年6月末まで、支払い時にキャッシュレスを利用すると、5%が還元される予定です。
電通がこちらに関して、使ってみたいか?のアンケートをとったところ、7割の人が使いたいと答えたそうです。
また、使いたいと答えた人に対して、5%還元終了後も使うか?と追加質問したところ、8割の人が使いたいと答えたそうです。
つまり、上記の還元施策には継続性があり、政府が2025年までにキャッシュレス比率を4割に引き上げたいと考えていますが、施策としては有効です。
PayPay祭りでは、ビックカメラがヨドバシ派の取り込みに成功
2018年12月に行われた「100億円あげちゃうキャンペーン」で話題となったPayPay祭り。

ビックカメラでは、PayPayによる支払い対応を同日にしていました。
PayPay祭りのおかげで、前年同月比で23.4%という驚異の売り上げ増に!
ヨドバシカメラは当時、PayPayを支払いの決済として導入しておらず…。
ヨドバシ派の取り込みに成功したと、高田氏が担当者から聞いたようです。
いち早く、PayPayの決済手段を導入したビックカメラの施策が成功しました。
参考までに
PayPay祭りの時にもうひとつ話題となったのが、セキュリティの甘さ。
これ以降、PayPayの規約に不正利用に関する内容が明記されたようです。
高田氏は、ほかのホニャララPayの不正利用時の内容も確認。すると…
各社の補償範囲はバラバラであり、中には不正利用に関する内容が全くないものもあったようです。(dペイなど)
もし、店舗側としてホニャララPayを導入する際は、不正利用時の対応も見た方がいいとおっしゃっていました。
ホニャララPayで生き残るのは、三大陣営 + その他
ホニャララPayは覇権を争う戦国時代。
どこが生き残るのか?は注目の的ですよね。
個人的には、ポイントによる囲い込みが成功している楽天Payが一番強いと思っていましたが、専門家である高田氏のお話が面白かったので紹介します。
「ホニャララPayで生き残るのは、三大陣営 + その他」
- 第一陣営:LINEPay、メルPay、d払い
- 第二陣営:PayPay
- 第三陣営:楽天Pay
- その他
各陣営の強みについて、つたない記憶の中から紹介します。
第一陣営:LINEPay、メルPay、d払いはタッグが強み
Payでいえば新興勢力。
企業のカベをこえたタッグが強みです。
1つのQRコードで各社の決済が可能になる「MoPA」を提供しています。
小売店開拓の領域でQRコード決済事業者は3大陣営に収れんへ!?
タッグを組むことにより、営業開拓もスムーズになります。
LINEの営業で獲得した顧客はメルカリでも、メルカリで獲得した顧客はドコモでも利用できます。
高田氏の見立てでは100万店行くんでは?とおっしゃっていました。
デジタルガレージの電子決済 Cloud Payを利用し各種対応するようです。
第二陣営:PayPayはゼロとプッシュ通知で攻める
PayPayは光ファイバーが流行ったころ、モデムを配りまくり契約数を劇的に伸ばしました。
それと同じような方法をとって、契約数を伸ばしているようです。
- 全国20箇所。数千人の営業部隊。
- 決済手数料ゼロ。
- 初期導入費用ゼロ。
高田氏の取材時点で60万箇所にPayPayの加盟店が!
また、日々 どんどん増えているようです。
PayPayは店舗数だけが強みじゃありません。
小売店がユーザーにクーポンなどを提供できる、プッシュ通知機能を開発中です。
しかも加盟店の利用料は無料。
加入時の負担がゼロで、また利用に関しても無料であることから、加盟店が加入しやすい仕組みになっています。
今後は、オンラインも攻める予定でO2O、フリマ、モールなど、アプリも提供予定です。
スタート当時の不正利用事件を受けて、不正利用時の補償に関してもしっかり明記されています。
第三陣営:楽天Payは経済圏が強い

楽天Payは、楽天市場など楽天経済圏からの送客が強みです。
決済手数料はPayPayとは裏腹に、3パーセントと強気です。
JR東日本と提携。楽天Payのアプリ内でSuicaの発行が可能となりました。(QRコードと電子マネーの結合)
これにより、通勤から買い物までひとつのアプリで対応可能です。
その他
Origami Payは信金とタッグを組み、信金が営業部隊となっているようです。
また、JCBが音頭をとって「スマートコード」と呼ばれる統一のQRコード決済を用意しています。
敵に塩を送るカード会社 キャッシュレス先駆者の意外すぎる戦略
ホニャララPayのダークホースは後払い!
後払いできる ホニャララPayがいくつかあるようです。
- atone(アトネ):最大5万円
- メルPay:1万円
- アラタナ(ZOZO):上限2万円
後払いシステムは、20代~40代から支持されています。
次の話が個人的に面白かったのですが、キャッシュレス決済は女性が恐怖心を持っているそうです。
なんでも、その場でスグに銀行から落ちるのが怖いらしく、後払いの方が安心するようです。
- クレジットカード払い
現時点でいくら使っているのか分からない…。支払いが怖い… - 後払い
現時点でいくら使っているか分かる。上限金額の設定もできる。
個人的にはチョット分かります。
わたしもクレジットカードや銀行と連動させるの嫌です。
ホニャララPayの後払いは店頭で審査をうける信販と似ている仕組みですが、信販は店頭で30分くらい時間がかかるのに対し、ホニャララPayは数分で審査が終わります。
なお、ZOZOのアラタナの審査は名前や住所いらずで、電話番号だけで審査するようです。(仕組みは企業秘密らしい)
参考までに
セミナーで紹介していた導入事例です。
店舗名までおっしゃってましたが、メモしていません。
- 美容室
35%が後払い。現金やめたが、客足変わらず。 - 古着ショップ
新規顧客増、売上アップ! - アニメショップ とらのあな
平均単価が通常の三倍である一万円超に。
店舗のキャッシュレス化は事前決済に注目!
店舗のキャッシュレス化で今後注目しているのは、事前決済だそうです。
すき家では、事前決済がすでに始まっています。
- 来店前にメニュー選ぶ。
- 到着後に決済。
- 牛丼が運ばれてくる頃には決済済み。
顧客はアプリの事前決済で、食べてすぐに帰れます。
すき家では、従業員の人手が足りていない場合もあり、注文を頼む・会計する際に時間がかかるデメリットがなくなります。
一方、お店側も顧客が注文から決済までやってくれますので、業務の負担が減ります。
事前決済は、店側の負担を減らせ、客の回転率も上がる注目のシステムだそうです。
ホニャララPayは、結局どこを使えばいい?
数あるホニャララPay。
選ぶポイントはコチラです。
- 生き残るか?
- 利用できる店舗は多いか?
- 貯めたポイントの利用法は?
「1」は、淘汰されるPayを使ったところで無駄足です。
「2」は、決済に利用できるのに対象店舗がないと、利用する機会がありません。
「3」は、貯めたポイントを利用する方法が便利じゃないと、貯めたポイントに価値がありません。
個人的にこれらを勘案すると・・・
PayPayが一番オススメかなと思います。
- 生き残るか?
資本は大きく、間違いなく生き残ります。 - 利用できる店舗は多いか?
端末を無料で配布、手数料もタダ。
営業部隊にも力を入れており、北海道では道の駅や移動販売車でもPayPayを利用する機会があります。広島ではお好み焼き村がPayPayのマークだらけに。 - 貯めたポイントの利用法は?
貯めたポイントから勝手に消費される仕組みです。
ほかのポイントに交換などの手間なし!
ちなみに、PayPayは不正利用時の補償内容も充実しています。
また、資本力を活かしてうつキャンペーンもかなり大掛かりなものが多いです。(●億円還元など)
北海道観光に利用する電子マネーはPayPayがあればいいかも。
— カブスル@庶民のIPO (@macmmo) September 27, 2019
これまでLINE Payしか入れてなかったけど、使えるとこが少なく残高余ってる。
PayPayは道の駅や移動販売車でも使えるので、あっという間にチャージした一万円がなくなった。#PayPayの回し者より
広島県のお好み村。
— カブスル@庶民のIPO (@macmmo) August 8, 2019
PayPayの営業力おそるべし。
そして、一目瞭然だから素晴らしい。 pic.twitter.com/fLYP5P5WX8
キャッシュレスの話はとても面白く、今後は日経クロストレンドでチェックしようと思います。
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