すでにNISAを始めている人も知っておきたい「新NISAのすごいところ」

2024年1月から新しいNISAが始まります。

しかし筆者も含めて、すでにNISAは始めている人も多く「もう私には関係ない」と思っている人も多いのではないでしょうか。 しかし、すでにNISAを始めている人にも新NISAは大いに関係があります。

今回は、すでにNISAを始めている人も知っておきたい「新NISAのすごいところ」をお話しします。

NISAを始めている人も 知っておきたい

すでにNISAを始めている筆者が感じていた現在NISAの不満な3つのこと

筆者はNISAを始めて数年が経過しています。

「投資初心者にピッタリ」「始めなきゃ損」という言葉に惹かれ始めてみてはものの、実は不満に感じていることがありました。

不満1:「コツコツ投資」か「ガンガン投資」かのどちらかを選ばなければならない

現在NISAには、コツコツ投資の「つみたてNISA」とガンガン投資の「一般NISA」があり、どちらかを選ばなければなりません。

筆者はコツコツ無理なく投資をしたかったため、つみたてNISAを選びました。

つみたてNISAは年間40万円という枠があるため、月平均3万円の無理のない投資ができます。

しかし、投資に慣れてくるとコツコツでは物足りなさを感じるのです。

筆者は、つみたてNISAか一般NISAの同時進行ができないことが現在NISAの不満のひとつでした。

不満2:1年間で使える枠が小さくて運用している実感がない

現在NISAのつみたてNISAは、1年間に非課税で投資できる枠が40万円と決まっています。

例えば、5月に40万円分のすべての枠を使って投資し、7月に20万円分を売却したとします。

つい「20万円分の枠が復活する」と考えますが、現在NISAでは枠の復活はありません

7月に20万円分を売却しても、すでに5月に40万円分の枠をすべて使い切っているため、次の年がくるまで投資ができないのです。

筆者は「頑張って投資してごらん」と送り出されながらも、スカートの裾を踏まれているような不満を感じていたのです。

不満3:終わり方を常に考えてしまう

現在NISAは、つみたてNISAは20年間、一般NISAは5年間という非課税で運用できる期間が決められています。

20年間は長いようで短く、5年間はあっという間です。

筆者は「もしも19年間マイナスが続いて19年後に上がり始めても残された時間は短い」「もしも5年後にガタンと利益が落ちたらどうするのだろう」と常に悪い終点を想像していました。

筆者は、いずれやってくる強制終了の日を不満と不安に思っていたのです。

すでにNISAを始めている人も知っておきたい新NISAのすごいところ

現在NISAも、利益に税金がかからず、NISAを通じて投資の楽しさを知った人もたくさんいます。

しかし、2024年1月から始まる新NISAは現在NISAで筆者が感じていた不満点を一挙に払拭しました。

ここからは、すでにNISAを始めている人も知っておきたい新NISAのすごいところをお話しします。

ここがスゴイ1:「コツコツ投資」と「ガンガン投資」が同時進行できる

新NISAでは、コツコツ投資のつみたてNISAとガンガン投資の一般NISAが統合しました。

つまり、コツコツもガンガンも同時進行できるのです。

詳しく説明すると、新NISAは2階建て構造になり、1階部分がつみたて投資枠になり、2階部分が成長投資枠になりました。

つみたて投資枠は年間40万円(つみたてNISA)から120万円に大きくなり、成長投資枠は年間120万円(一般NISA)から240万円に大きくなりました

新NISAでは「コツコツ投資(つみたて投資枠)だけ」「ガンガン投資(成長投資枠)だけ」でも可能です(成長投資枠の生涯非課税限度額は1,200万円まで)。

新NISAでは「コツコツ」か「ガンガン」さらに「コツコツとガンガンの併用」の3種類から選べるようになりました

ここがスゴイ2:枠の再利用ができるため積極的に運用できる

現行NISAでは、枠が復活することになりました。

例えば、5月までにつみたて投資枠120万円分の枠を使い、7月に20万円分を売却したとします。

現在NISAならば20万分を売却しても枠が復活することはありませんでしたが、新NISAでは売却した分の枠が復活します

新NISAではスカートの裾は踏まれていません。

すでにNISAを始めている人の中には「新NISAの生涯投資枠1,800万円のほとんどを現在NISAで使ってしまった」と思っている人もいるかもしれません。

しかし新NISAは現在NISAとは全く違った新しい制度のため、すでにNISAを始めている人も新NISAの生涯投資枠は1,800万円から始めることができます。

現在NISAで投資した分は、そのまま現在の非課税期間内で持ち続けることができます

ここがスゴイ3:ずっと非課税だから安心して続けられる

新NISAでは、非課税で保有できる期間が無期限になりました。

つみたてNISAの20年間、一般NISAの5年間という期限がなくなったため「終わり方」を意識せず続けられるようになりました。

「もしも19年間マイナスが続いて19年後に上がり始めたら」「もしも5年後にガタンと利益が落ちたら」そのときには、悩まずに継続すればいいのです。

新NISAでは強制終了の日はやってきません。

すでにNISAを始めている人も知っておきたい新NISAの変わらないところ

新NISAは、大きく内容が変わりますが現在NISAと変わらないところもあります。

ひとつ目は、口座開設できる年齢が18歳以上であることです。

筆者は、自分の子どもにもNISAをすすめようと思っています。

古い書籍やネット記事では「20歳以上」と書いてあることがありますが、現在は成人年齢が18歳になっているため「18歳以上」で口座開設ができます。

ふたつ目は、ひとり1口座であることです。

すでにNISAを始めている人の中には「すでにNISA口座を持っているから新NISAの口座が開設できない」と思う人がいるかもしれませんが心配はいりません。

現在NISAはそのまま継続し、新NISAの口座は同じ金融機関で自動的に開設されます。

筆者は、ほったらかし投資のつもりでつみたてNISAを始めました。

ところが始めてみたら「ほったらかすしかないじゃないか」と感じ、少しばかりがっかりしていました。

しかし新NISAは現在NISAとは違ったレールを走る新しい制度です。

線路の長さは長くなり、走らせる車体も大きくなりました。

2024年から始まる新NISAのレールを自分らしい電車で走ってみてはいかがでしょうか。

著者の紹介

式部 順子(しきべ じゅんこ)

式部 順子(しきべ じゅんこ)

武蔵野美術大学卒。

クリエイティブな発想で芸術エッセイや子育てアイデア、経験に基づいた就職転職記事まで幅広く執筆中の個性派フリーライター。 身近にあるものを活用した節約術と時代の流れを読みながらの大胆な節約術を組み合わせながら日々節約を楽しんでいる。

節約のモットーは「使うべきお金は使う!無駄な節約はしない!」ストレスフリーな節約術をメインに紹介。

記事を読んだカブスルのコメント

カブスル

面白い記事だなぁと思って読んでました。

わたし、投資したことのなさそうなファイナンシャルプランナーが書く投資記事が大嫌い(空想で語っている)なんですが、筆者のNISAへの不満は共感できることが多いです(笑)

やはり体験記事は面白い。

2024年からはじまる新NISAは、カブスルもかなり使い勝手が良くなると思っていますし期待しています。特にこれまでのNISAとつみたてNISAを併用できる点は素晴らしい!

通常のNISA部分は、損失をだすと節税効果がなく、諸刃の剣となります。個人的にはNISAはIPOと相性が良いと思っており、カブスル内でもオススメしています。興味のある方は参考記事をご覧ください。


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