約定(取引成立)しないことはある?

Q:質問

注文を出して約定しないってことが理解できません。
約定しないって事があるの?

A:回答

約定しないことはもちろんありえます。
それには、2つ原因が考えられます。

「約定」とは株の売買が成立することです。

約定しない理由1 :注文方法で競り負けている

株式投資の基本的な注文方法として「成行注文」と「指値注文」があります。

  • 「成行注文」・・・時間優先の注文方法
  • 「指値注文」・・・株価優先の注文方法

注文方法による約定の優先順位は下記のとおりです。(買いの場合)
指値注文よりも成行注文の方が早く約定します。(約定の優先度が高い)

  1. 成行注文
  2. 指値注文 (指値の注文株価が高い)
  3. 指値注文 (指値の注文株価が安い / 注文が早い)
  4. 指値注文 (指値の注文株価が安い / 注文が遅い)

(例)登場人物が4人います。

  • Aくん:この株を1,000円以上で売りたいなぁ(指値売り 1,000円)
  • Bくん:その株を1,000円で買います (指値買い 1,000円)
  • Cくん:こちらは1,200円で買います (指値買い 1,200円)
  • Dさん:おほほほ。いくらでもいいから買うわ (成行買い)

この場合、いくらでも買う(成行買い)の注文を出したDさんが購入することができます。
つまり、取引が成立し約定します。

Cくんは1,200円という高い株価を示していますが、いち早く手を挙げている(スピード優先)Dさんには勝てません。

つまり、Bくん、Cくんは「注文を出していますが、約定できません」

ただし、Dさんの成行き買いはこんな場合もあります。

  • Aくん:やっぱり売るの辞めた!(キャンセル)
  • Bくん:その株を1,000円で買います (指値買い 1,000円)
  • Cくん:こちらは1,200円で買います (指値買い 1,200円)
  • Dさん:おほほほ。いくらでもいいから買うわ (成行買い)
  • Eくん:同じ株を1,500円以上で売るぞー! (指値売り 1,500円)

この場合、いくらでも買うと宣言しているDさんが1,500円で購入することになりました。
このように 成行き買いの場合、株価が安かろうが高かろうが、いち早く購入することになります。

約定しない理由2 :買いたい人(売りたい人)がいない

これは簡単です。
株は「買う人」と「売る人」がいないと取引が成立しません。

(例)好業績のとある銘柄の場合。

  • Aくん:2,000円で買いたい!
  • Bくん:3,000円で買いたい!
  • Cくん:10,000円で買いたい!
  • Dさん:いくらでもいいから買いたい!

「買いたい人」がたくさんいても「売る人」がいないと買えません。
とっても業績が良いんですから売りたい人も出てきません。

つまり、Aくん、Bくん、Cくん、Dさんは「注文を出していますが、約定できません」

分かりやすくするために、例はかなり極端にしてしますが、株式市場では注文しても買えない(売れない)というのは何も珍しい事ではありません。その際は、注文方法を変えてみたり、注文自体を諦めたりすることも投資の一種の判断となります。

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