寄付きでの株価の決定方法とは?
Q:質問
寄付き前の注文は、注文時間の早い遅いで約定される順番は変わるのでしょうか?
A:回答
寄付き前の株価の決定方法には「板寄せ方式」が採用されており、そのルールにより「始値」が決定します。※終値も同様
通常の「ザラ場方式」とは違い、注文の早い遅いも関係がありません。
「板寄せ方式」と「ザラバ方式」の違い
株価の決まり方には「板寄せ方式」と「ザラバ方式」の二種類があります。
方式 |
板寄せ方式 | ザラ場方式 (オークション方式) |
---|---|---|
利用 |
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取引成立 の条件 |
3つの条件を満たす値段で売買が成立します。
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「買い注文」と「売り注文」のバランスがとれた時点で取引が成立(約定)します。 なお、注文の優先順位があり、優先順位により決定していきます。 |
ザラ場方式(オークション方式)については、皆様おなじみだと思います。
簡単に言えば、「1,000円で買いたい!」という人と「1,000円で売りたい!」という人がいれば、売買のバランスがとれ取引が成立します。
説明が大変なのは、次の板寄せ方式です。
覚える必要はありませんが、参考までにご確認ください。
板寄せ方式とは?
「板寄せ方式」は、下記の3つの条件をすべて満たす必要があります。
- 成行の売り注文と買い注文がすべて約定すること。
- 約定値段より高い注文と、約定値段より低い売り注文がすべて約定すること。
- 約定値段において、売り注文または買い注文のいずれか一方すべてについて約定すること。
寄付前の同値段の注文がすべて約定するまで、当日の朝に注文しても、前日の夜に注文を出しても「時間優先の原則」は適用されません。
仮に下記の注文があった場合。
- a 前日の夜に成行注文を出した場合
- b 当日の7時に成行注文を出した場合
- c 当日の8時に成行注文を出した場合
「a」「b」「c」は発注時間が異なりますが、9時の寄付時に始値が決まった際には(1)の条件を満たしていることとなりますので、ともにその注文は約定することとなります。
取引が開始される始値決定から終値決定までの間は「ザラ場方式」での取引となり、時間優先、価格優先のルールになります。
寄付き前の注文について
寄付前の注文(前場、後場の始値が決定するまで)には、優先順位はなく、すべて同時に受け付けた注文「同時注文」とみなされます。
同時注文については、顧客の注文単位ではなく、証券会社単位で売買が成立します。
その値段に注文を発注している証券会社ごとに注文を合計して、注文数量の多い証券会社から 少ない証券会社の順番で1売買単位ずつ配分されています。
注文数量が同数の証券会社が複数あった場合には、最初の注文が早かった証券会社から順に配分されます。
板寄せ方式による具体的な値段の決定の流れは楽天証券のホームページにて図付きで紹介されていましたので、そちらを参考にしてください。
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