企業の安全性を図る指標
各証券会社を口座開設することにより今や無料で見ることができる「四季報」。
「四季報」とは年4回発行される全上場企業の決算を一覧にした冊子です。
その四季報を見ることにより、各企業の詳細な経営内容を確認することができます。
倒産リスクを
見極めましょう
株式投資を行なう上での最大の損失リスクとは企業の
「倒産リスク」です。経営に「?」と感じた企業は四季報を確認し、下記の数値を確認してみましょう。
目次
株主資本比率(自己資本比率)ってなに?
株主資本比率(自己資本比率)とは、経営の安定度を表す指標
株主資本比率とは、総資産から負債を引いたもの。
計算式は「株主資本 ÷ 総資産 × 100」でパーセンテージで表します。
負債が少ないほど、株主資本比率は高くなるので、指数が高いほど、借金も少なく経営が安定しているといえます。
ただし、株主資本に「有価証券評価差額」が含まれている時は注意が必要です。
その時の時価により有価証券の評価がされていますので該当銘柄の評価が下がれば(株価が下がれば)、実際の株主資本比率がさがる場合があります。
有利子負債ってなに?
有利子負債とは、負債の中でも毎年金利を払う必要のある負債。
銀行などの借入れ金や社債などがそれらにあたります。
有利子負債がない企業は極めて健全な経営ができていると言えます。
逆に有利子負債の割合が大きい企業は、銀行などからの支援が経たれると経営維持が厳しくなります。こちらの有利子負債も注意してみてみましょう。
企業が負債を負うのは悪いことなの?
答えは「No」。
負債はないほうがよいに決まっていますが、きちんと負債を返せる経営を行なっていれば問題ありません。
ただ、当然 負債が少ない企業の方が倒産リスクは回避できるというものです。
連結余剰金ってなに?
連結している上場企業(フジサンケイグループなど)の場合、決算で業績を開示する連結全体の株主資本から資本金と資本準備金を差し引いた金額のこと。
つまり連結企業の利益の余剰金となります。
通常はプラスですが、倒産危機にある企業はこの数値がマイナスになってきます。
事業の継続が危ぶまれるGC注記
GC注記とは、企業が「将来も継続して事業を続けられるかどうか」を示す重要なシグナルです。
ゴーイング コンサーンの略。
通常、会計基準では企業が「事業を継続できること」を前提に財務諸表が作られています。
しかし、財務状況が悪化して事業継続が危ぶまれる場合、企業の決算書に「GC注記」が記載されることがあります。
これにより、投資家や債権者に「この企業は倒産のリスクがある」と警告を発しています。
GC注記が付く理由
- 財務状況の悪化
売上が減少し、利益が出なくなったり、多額の負債を抱えている場合
借入金の返済が困難になり、債務超過に陥るケース - 資金繰りの悪化
手元資金が不足し、日常の事業運営や借入金の返済が困難になる場合 - 大きな訴訟や損失
重大な訴訟や不祥事で多額の賠償金が発生し、財務基盤が揺らぐ場合 - 経営環境の悪化
業界全体の不況や競争の激化により、経営が厳しくなる場合
GC注記が付いたからといって、すぐに倒産するわけではありませんが、業績の推移等を確認することは大切です。
よく分からないなぁという方は便利なツールを利用!
マネックス証券には、口座開設をすると無料で見られるアイフィス・ジャパンによる「IFISスコア」というツールがあります。
上記は2013.8時点での「東京電力」のIFISスコアです。
東日本大震災の影響や、それに伴う損害賠償、汚染水の流出などの懸念事項も多く、 財務健全性は最低に近い「6」となっています。(100点満点中)
潰しては大変な電力会社だからこそさまざまな支援がありますが、通常の企業であれば倒産する危険性があるスコアとなっています。
IFISスコアは数値が高い程 良好となります。
各項目についてスコア(点数)がついてますので、投資の判断材料になります。
「財務健全性」のスコアが低い銘柄は、倒産等の危険性がありますので注意しましょう!
IFISスコアは、他にも「割安」などの指標にもスコアがついており、便利なツールです。
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