円安による株の影響は?
「円安」とは「円の価値」 が 「他国の通貨」 より 「下がる」 こと。
逆に言えば、「他国の通貨」が「円の価値」より高くなり、他国が有利になります。
それでは、円安になると株価にどういう影響が出てくるのかを考えてみましょう。
株価に影響が出るということは経済に影響が出てきます。
円安が経済に影響を及ぼすものは主に2つあります。
- 輸出企業の業績が好転する
- 株価が上がりやすくなる
それでは、どういう事かざっくりと見ていきましょう(  ̄∇ ̄)
1. 輸出企業の業績が好転する
輸出企業とは自動車産業など、海外にも「モノ」や「サービス」を売っている企業のことです。
円安になると、日本の輸出品を海外の人が安く買う事ができます。
(例)270万円の「自動車」を輸出した場合。
- 1ドル 90円 ならば 270万円 ÷ 90円 = 30,000ドル
- 1ドル100円 ならば 270万円 ÷ 100円 = 27,000ドル
1ドル100円の円安状態の時の方が、海外の人は安く自動車を買う事ができます。
また、日本車の価格が下がることにより、海外の自動車との競争力も上がります。
(例)販売額などは適当です。
- 円高の場合・・・日本車 30,000ドル、 海外の自動車 26,000ドル
- 円安の場合・・・日本車 27,000ドル、 海外の自動車 26,000ドル
日本車の品質の良さは海外でも知られています。
円高の場合は4,000ドルの価格の差により、安い海外の自動車が選ばれやすかったですが、円安になり、価格の差が1,000ドルまで縮まることにより、品質の良い日本車が選ばれやすくなります。
つまり、「品質の良い日本製」が円安により「価格」でも勝負できるようになります。
日本は製造業をはじめ、外需(海外の売上げ)に依存している部分がありますので、円安になると海外で日本のモノが売れやすくなり輸出関連企業の業績がアップします。
※2013現在。 トヨタの場合、円安に1円動くと営業利益は+350億円になるそうです。
グローバル展開をしている企業も海外の売上が増えますので業績がアップします。
ブリヂストンやキヤノン、ヤマハ発動機など。
2. 株価が上がりやすくなる
日本製は品質が良く輸出産業が強い国です。
上記のように円安により海外でモノが売れることにより、業績がアップする企業も多くなります。
業績が良くなる企業が多くなると景気も上向きに向かいやすく「株価」が上がりやすくなります。
景気の気は「気分」の気、とよく言われます。
各企業の業績が上がり、雇用が増え、従業員の給料などがアップしていけば、さらに景気は好転し株価も上がりやすくなります。 ※安倍政権でも各企業に賃金アップなどを要求しています
では、円安に対する懸念は?
円安になると、日本円の価値が下がり、他国の通貨の価値が上がるので、他国の「モノ」を買うのに これまで以上にお金がかかります。
(例)100ドルの「モノ」を「円」で買いたい場合。
- 1ドル 90円 ならば 100ドル × 90円 = 9,000円
- 1ドル100円 ならば 100ドル × 100円 = 10,000円
1ドル100円の円安状態の時の方が、他国のモノを買うのにお金がかかります。
影響を受けやすいのが原油を使用している「ガソリン」。
仕入れの価格が上がるので販売額も上がります。
給与など賃金が上がらないで物価のみ上がっていく状況になってしまうと、円安は単なる物価上昇となり家計が圧迫される要因ともなります。
また、円高の恩恵を受けていた企業(仕入れなどの輸入品が安くなる)も業績は厳しくなります。※外国産の牛肉を使用している牛丼チェーンなど
円安により、企業の業績が上がり、雇用が増え、従業員の賃金が上がり、景気が良くなり、株価も上がっていくのが 円安による理想のカタチとなります。
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