人気が出やすいIPOとは?

IPO銘柄が上場するとどのくらいの株価になるのか?(いくらの初値がつくのか?)は、「IPO銘柄の人気度」と「株式市場の状況」により決まります。

IPOのブックビルディング(抽選)に参加する前に、人気が出るIPO銘柄であるかどうかを見分ける目安がありますので、そちらをご紹介します。

人気が出やすいIPO銘柄のチェック項目

人気化しやすいIPO銘柄を調べるのに いくつかのチェック項目があります。

必ずということはありませんが目安にはなると思いますので、こちらで紹介させて頂きます。
は下記に説明があります。

項目

人気化しやすい 人気化しづらい
市場からの調達金額 少ない
(10億円以下は特に高騰しやすい)
多い
(多ければ多いほど不人気)
公募株数 少ない 多い
売出株数 少ない 多い
公開市場 東証グロース 東証スタンダード
ロックアップ あり なし
ベンチャーキャピタル なし あり
知名度 高い その他
業種 その時代で人気のある業種 その他の業種
業績
(売上や経常利益成長率など)
良い 悪い
企業の割安性
(PERやPBRなど)
割安 割高
財務健全性
(自己資本比率や有利子負債)
安全 危険
配当利回り 高い 低い
株主優待 設定あり 設定なし
同時期に上場する他のIPO銘柄 ない ある

公募株数、売出株数

公募株数と売出株数の違いはこちらです。
この2つを合わせて「公開株数」と呼びます。

  • 公募株数・・・企業が新しく発行する株式 (企業にお金が入る)
  • 売出株数・・・既存株主が市場に出す株式 (既存株主にお金が入る)

「公募株数」は少ない方がIPO銘柄の人気が出やすいです。

ブックビルディング(抽選)に回る株数も少ないため、当たりづらくはなりますが、その分プラチナチケット化されやすくなります。

株価はある意味、需要と供給で決まりますが、市場に出回る株数も少ないため、買い方が欲しいと思うほど、株価が高くなりやすくなります。

「売出株数」も同様に、少ない方がIPO銘柄の人気が出やすいです。

補足として、公募株数よりも売出株数の方が多いと初値は抑えられる傾向にあります。
なぜなら、株を購入した資金が「企業」ではなく「既存株主」に渡る為 嫌気されるというわけです。

ロックアップ

ロックアップとは、既存の株主に対して「一定の期間、持ち株を売却してはダメですよ」と制限をかけることです。

既存の株主は、保有しているIPO銘柄を上場直後に売ることができませんので、売り圧力が緩和されます。結果、値下がりリスクが減るので、新規株主が買いやすくなります。

逆に、ロックアップがないIPO銘柄は、上場と同時に売りが集まり 株価が下がっていく場合があります。

ベンチャーキャピタル(VC)

「ベンチャーキャピタル」は上場を目指す成長性の高い企業などの支援や投資を行う機関です。頭文字をとって「VC」とも呼ばれます。

上場後、保有している株式を売却することにより利益を得ることを目的としています。

IPO銘柄が上場を果たすと、その利益を得るために保有している株式の売却を大量に行うことがあります。
そのため、ベンチャーキャピタル(VC)が参加しているIPO銘柄は売りが大量に出る可能性もあるため、人気化しづらくなります。

先ほど説明したロックアップにて、VCは「株価が●●円になるまで売ってはダメ」「6か月間は売ってはダメ」といった制限がかけられることもあり、その場合はすぐに大量に売られる危険性も少ないため、人気化する場合もあります。

業種

人気のある業種は その時代で変化しますが、国策として推進しているものや将来性が高い業種がIPOで人気があります。

ネットサービスやIT系は常に人気があります。

ワンポイント

  • 2020年はコロナ禍でテレワークや巣ごもり消費で恩恵のあるEC事業。5G関連などが人気。
  • 2020年~2017年は「AI(人工知能)」を活用した「ディープランニング」や「人手不足解消」をテーマとしたIPOが人気。
    AI活用のRPAホールディングスは初値が4倍に。初値売りの利益は107万円に!
  • 2016年~2014年は「ビッグデータ」や「クラウド」「IoT」といったIT系が人気。
    ネオジャパンは初値が5倍に。初値売りの利益は116万円に!
  • 2013年は「医療系」やネットサービス系が人気。
    医療系のリプロセルは初値が5.6倍に。初値売りの利益は146万円に!

株式市場の活況度もIPOの初値に影響する

上場日に株式市場が活況であるかどうかも、IPOの初値に影響します。

項目 人気化しやすい 人気化しづらい
株式市場の活況度 取引が活発
株価は上昇傾向
取引が少ない
下落が続いている
Yahoo!掲示板などの状況 書き込みが多い 書き込みが少ない
直前のIPO銘柄の初値 高い 安い

事前人気が高いIPO銘柄でも、市場の活況度が低ければ初値は思ったよりも低くなり、逆に市場の活況度が高ければ、人気がないIPO銘柄でも初値が思ったよりも高くなりやすいです。

もちろん、「人気が高くて、市場も活況」のIPO銘柄においては、初値が公開価格の数倍になることも珍しくありません。次項では各年のIPOの比較も行っています。

簡単にIPOの人気度を調べる方法

IPOの上場予定と利益予想」にて、これから上場する予定のIPOを市場の注目度に応じてランク付けしています。

IPOの評価

Sランクが一番人気があり、Aランク、Bランク、Cランクと続いていきます。

Sランクに関しては市場に元気がなくても公募割れすることもほとんどありませんので、ぜひ ブックビルディング(抽選)に参加しておきたいところです。

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