下落相場で狼狽売りはしてもいい!

狼狽(ろうばい)とは、不意の出来事などにあわててうろたえること。

株式投資で、下げ相場による含み損に耐えられず、精神的に疲弊して売ることを「狼狽売り」と呼びます。

何故か、「狼狽売りは情けない」「どうせ株価は上がるのに」みたいな風潮があるんですが、株なんて売りたいときに売ればいいんです!

株価下落

保有株の下落に耐えられず精神的に病むくらいなら、思い切って損失を確定するのもひとつの手です。

かなり個人的な主観が入っている記事です。投資は自己責任でお願いします。

狼狽売りするなと言ってる人の投資スタイルを確認しよう

株価は上がり続けることも下がり続けることもないのは、相場の歴史が証明しています。

1998年11月 ~ 2020年1月までの日経平均株価チャート byマネックス証券

ただし、投資資金が潤沢な長期投資家が唱える「狼狽売りするな!」は、短期投資家や投資資金が少ない方には当てはまりません。

下落相場で持ち株の株価が下落しても、保有を続けていれば いつかは株価は回復すると思います。

問題は、その株価の回復がいつになるのかってこと。

さきほどのチャートに、それぞれの高値圏で購入した場合、株価の回復にどれだけ年月がかかっているのかを足してみます。

高値圏の株価が回復するのにかかった年月

株価の回復を待つというのは、この期間を待っていられるか?がカギになります。

「山高ければ 谷深し」という相場の格言がありますが、上昇していたときほど下落もきつくなります。また、下落相場で投資家心理は冷やされるので、株価も上昇しづらくなります。

ワンポイント

狼狽売りするなというアドバイス。

  • 長期投資を覚悟しているなら、ひとつの手だと思います。
  • 長期投資を覚悟していないなら、カブスルはおすすめしません。

株初心者のみなさんが参考にするのは「投資に成功している人」だと思いますが、皮肉なことに成功している人ほど資産に余裕があるんです。

含み損が膨らむと狼狽して精神がすり減る

下落相場では、保有株の下落により含み損が膨らんでいきます。

証券会社にログインするたびに、真っ赤っかなポートフォリオを見るのは誰でも嫌なものです。

カブスルにもお問い合わせで下記のような相談がきます。

  • 含み損が〇〇万円になって、もう耐えられないんですが…
  • 売るに売れなくて、毎日辛いんですけど…
  • 狼狽売りはしないほうがいいんですか?

カブスルの個人的な意見としては、ココロが病むくらいなら、思い切って売るのもひとつの手で、投資を長く続けるコツでもあります。

また、複数株を保有されている方は、一部だけ売るのもひとつの手です。

売った後の株価反転はあまり気にしない

持ち株を売れないっていう方は、売ったあとに株価が反転して上昇したら利益を取り逃すのでは?という憶測があるんだと思います。

  • 相場が反転して株価が上昇した場合。
    • 保有:保有株が上昇の恩恵をうける。
    • 売却:反転時の利益を取りそこなう。精神的に悔しい気持ち。
  • 相場が反転せず株価が下落する場合。
    • 保有:含み損がさらに膨らむ。精神的にさらにキツくなる。
    • 売却:手元に投資資金が戻る。精神的にラクになる。

利益とココロの、どちらを重視するのか?により判断が変わってくると思いますが、個人的には守るべきはココロかと思います。(ご本人の性格にもよりますが)

ちなみに、資産が減って狼狽するのは当たり前です。
資産が減って喜んでいる方があたまおかしい。可能なら、狼狽する前に売りたかったですけどね。

カブスルの性格は楽観的。
自分のココロが病むのが嫌なので、耐えられないと思ったらスパッと売っています。

また、売ることにより、次の投資機会における現金が手元に戻ってきますので、次の投資チャンスで挽回ができます。

株式投資では、株価の反転によるちょっとした利益をとるより、大損をださないことが大切です。

大損してしまうと、資産もココロもやられます。

損失回避バイアスが判断の邪魔をする

人間には「損失回避バイアス(認知のゆがみ)」というものがあります。(心理学)

利益を得た喜びと、損失の悲しみを比べると損失のほうが大きく印象に残るというものです。

  1. 道端で1万円を拾う。
  2. 歩いている途中でその1万円を落とす。
  3. 損益はゼロ
  4. 心理的には損したと思う。(認知のゆがみ)

損切りしづらいのは、このバイアスがかかるからなのですが、慣れてくると損切りする時にスッキリしてきます。(個人の経験談)

損失回避バイアスについては、日興フロッギーさんの記事も参考にしてみてください。

選択肢を増やそう

相場の先行きは、経済や金融に精通している投資のプロでも分かりません

一般の投資家なら、なおさら分かるはずがありません。

こちらの記事「下落相場で狼狽売りはしてもいい!」を書いたのは、選択肢を増やして欲しいから。

お問合せを受けましたが、ネットの煽りは無視しましょう。
(いま売るやつはバカだ。200%株価は戻るのに。など)

「狼狽売りをするな!」だけを見て信じてしまうと身動きがとれません。

「狼狽売りしてもいいんだ」と少しでも思ってもらえることで、投資の選択肢は広がっていくと思います。

狼狽売り(損切り)をすると…

  • メリット:投資資金が手元に戻る。
  • デメリット:損失が確定する。

売った株、別に初回限定版を買っているわけじゃないので、どうしても欲しい株の場合、買いなおすという手もあります。売った時よりさらに安くなっていれば、買戻ししやすいですね。

(参考)損失は確定申告で節税しよう

損失がでた年の確定申告を行うと、損失を翌年度以降に「最長で3年間 繰り越す」ことが可能になります。

これを「損失の繰越控除」といいます。

  • 2021年に40万円の損失確定。確定申告を行う。
  • 2022年に利益が50万円でる。確定申告を行う。
  • 損益通算され、(50万円-40万円=)10万円が税金対象となる。(節税)

詳しくは下記の記事で紹介しています。

(参考)損切りは意見が分かれる

損切りについては、投資家により意見が分かれます。

カブスルは損切り推奨派。
早めに損切りすることで手元に資金を戻して、次の投資チャンスで大きな利益を狙っています。

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