配当利回りで配当金のお得度をチェックしよう!

株式投資の魅力のひとつである「配当金」。
企業により配当金の金額が違うので、どっちがお得か迷ったことはありませんか?
そんなとき投資金額により、どれだけお得に配当金をもらえたのか?を表す「配当利回り」という数値があります。
配当利回りで、配当金のお得度をチェックしていきましょう!
配当目当てで投資するときも、配当利回りで調べるのをオススメします。
目次
配当利回りでお得度がわかる!
配当金は企業により「1株につき5円」だったり「1株につき20円」だったりします。
配当金がどれだけお得に頂けたのかは、もらった配当金の金額では分かりません。
配当金のお得度は、配当利回りを見れば分かります。
配当利回りは、投資金額に対して、いくら配当金をもらえたか?を数値化したものです。
配当利回り(%) = 1株あたりの配当金額 ÷ 1株あたりの購入金額 × 100
なお、配当利回りは自分で計算する必要はありません。
証券会社の個別銘柄のページで、配当金や配当利回りが見られます。
配当利回りが高いほど、投資に対するリターン率が高くお得です。
配当金は金額でなく、配当利回りでみる
さて、下記の中でどの企業の配当金がお得か、一目で分かるでしょうか?
- キーエンス:株価 54,290円、配当金200円。
- キリンHD:株価 1,794円、配当金65円。
- 日本郵政:株価 907円、配当金50円。
10万円の投資金額があった場合、もらえる配当金は下記の通りです。
企業名 | 1株あたりの配当金 | 配当利回り | 10万円分購入した時の配当金 |
---|---|---|---|
キーエンス(6861) | 200円 | 0.38% | 380円 |
キリンHD(2503) | 65円 | 3.21% | 3,210円 |
日本郵政(6178) | 50円 | 4.55% | 4,550円 |
配当金の金額が大きいのはキーエンスですが、同じ金額分購入した際に一番お得なのは、配当利回り4.55%で配当金を4,550円もえらえるある日本郵政です。
配当利回りを見れば、どちらがお得かカンタンに知ることができます。
配当金目当てで検索する場合は、配当利回りで検索しましょう!
1株あたりの金額でも検索できますが、お得かどうか分かりません。
後述しますが、証券会社の口座開設でスクリーニング(条件検索)を利用できます。
配当利回りの平均は約2%、預金金利は0.002%
株式投資の配当利回りは、東証上場の全銘柄による加重平均で2.49%。
(日経新聞社の国内の株式指標 / 2022.6.16調べ)
加重平均利回りとは、時価総額に対する配当金総額の割合を示したもの。
海外主要国の株式利回りの多くが加重平均型であるため、国際比較を行う際には、この加重平均利回りを用いることが一般的です。
証券会社のスクリーニング(条件検索)を行い、配当利回りごとの銘柄数を調べてみました。
参考までに
普通株は全部で4,112銘柄。(2022.4.21調べ)
- 1%以上:2,619銘柄(全体の63.7%)
- 2%以上:1,603柄(全体の39.0%)
- 3%以上:730銘柄(全体の17.8%)
- 4%以上:217銘柄(全体の5.3%)
- 5%以上:46銘柄(全体の1.1%)
配当利回りの分布は、上記の結果となっています。
配当利回りが1%以上の企業は約7割、2%以上は約3割になります。
銀行の預金金利との比較
身近なゆうちょ銀行の預金金利と、利回りを比較してみます。
ゆうちょ銀行に100万円を一年間あずけた際の預金金利です。(2022.6.16調べ)
- 定期預金で0.002%。
- 通常預金で0.001%。
まだ少し分かりづらいので、実際の利子で比較してみます。
100万円を一年間 運用した場合にもらえる、配当金と利子の金額です。(2022.6.16調べ)
銀行 | 利回り | 配当金 利子 |
---|---|---|
平均の配当利回り | 2.49% | 24,900円 |
定期預金金利 | 0.002% | 20円 |
通常預金金利 | 0.001% | 10円 |
株式投資の配当金は銀行の預金金利に比べて、魅力が非常に高いのが分かります。
カブスルが 2018年~2016年の直近3年間で得た配当金の合計は、16万6,800円になり、平均配当利回りは2.34%です。ちなみに、銀行に預けた場合の利子は3年間で713円です。
配当利回りの調べ方
配当利回りの調べ方は主に2つあります。
- 企業詳細で配当利回りを見る。
- スクリーニングで配当利回りを検索する。
どちらも証券会社に口座開設を行い、ログインすることで配当情報を無料で見られます。
企業詳細で配当利回りを見る
証券会社で見られる企業情報には、株価や決算情報、割安度を図る指標などの様々な情報が掲載されています。
配当情報として、配当金や配当利回りの実績、また次回の予想も書かれています。

(画像はマネックス証券の画面です)
画像のローソンの場合、2019年の配当金実績と2020年の会社予想が掲載されています。
スクリーニングで配当利回りを検索する
スクリーニングとは、上場市場や投資資金、株価の割安性など様々な条件を入力して目的の銘柄を見つけるシステムです。
証券会社の口座開設で無料で利用できます。
スクリーニングで、配当金や配当利回りを条件として、目的の銘柄を見つけみましょう。
(例)配当利回り 2%以上~4%以下とマネックス証券で検索した場合。

配当金目当てで株式を探す場合は、スクリーニングを利用するのが便利でオススメです。
スクリーニングは、複数の条件を同時にセットできます。
割安度や業績の伸びなどと合わせてスクリーニングを行うと、グッと対象銘柄が減りますので、購入したい株式を探しやすくなります。
配当利回りだけだと、1,662件もあるので下記の条件を追加。
- 投資金額20万円以下。
- PER15倍以下。
- 売上高(前期比)1%以上。
- 当期利益(前期比)1%以上。

検索条件を追加したら377件にまで絞り込めました。
配当性向で利益の還元度合いを知る
配当性向とは、事業で得た利益のうち、どれくらいの割合を配当金に回しているのかを知る指標です。
配当性向 = 配当金の支払額 ÷ 当期純利益
配当金を狙った投資をする場合、配当性向も見ておいたほうがいいかもしれません。
(配当性向は30%~40%がひとつの目安)
配当性向が高いほど、配当金を出すことに重きを置いている企業ということです。
なお、配当性向が高い=正義ではありません。
事業の成長に利益を回す会社は、配当性向は低いですし、なんなら配当金もだしていませんので。
配当性向は高いが手元の現金が少ない企業は、配当金を減額する「減配のリスク」が高まりますので、一応チェックしておきましょう。
株初心者は配当金に注目しがちですが(わたしがそうでした)、投資効率をあらわす配当利回りをチェックするようにしましょう。
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