NTTドコモをネオモバで保有している場合、どうすればいい?売り方は?
NTT(9435)がNTTドコモ(9433)を完全子会社するために、TOBを行うと発表がありました。
NTTドコモを保有している投資家は「TOBに応じる」「市場で売却する」「保有を続ける」の選択肢があります。
- TOBに応じて申し込む(売却)
- 株式市場で売却する ← 出来れば一番ラク
- 保有を続ける(金銭交付を受け確定申告)
100株以上の単元株をお持ちの方は、上記の3択を選択できます。
ネオモバで100株未満の単元未満株をお持ちの方は・・・「2 市場で売却」ができません(泣)
どういうことかというと、NTTドコモは完全子会社化ということで上場廃止の予定へ。
9.30時点で監理銘柄に指定されています。
監理銘柄に指定されると、ネオモバは単元未満株を市場で売却することができなくなります。
当時、ネオモバについて書いた記事ですが、監理銘柄に指定されると、同様に市場内で売却することができなくなるマネックス証券でも参考になると思います。
カブスルはネオモバでNTTドコモを2株保有中。
市場で売却するのが一番カンタンですが、それが出来ないので、保有株をどうしたらいいのか?を共有させて頂きます。
目次
TOBとは?
TOBとは、買収や合併を行うM&Aの手法のひとつです。
今回はNTTがNTTドコモを完全子会社化するために行われます。
TOBについては、説明が非常に長くなるので、参考記事をご確認ください。
NTTドコモのTOBの内容は?
公開買付代理人である三菱UFJモルガン・スタンレー証券に概要が書かれていますので、転載させて頂きます。
今回は友好的TOBによるものです。
約1,489万株を買付予定数の下限として設定しており、下限以上の募集があった場合、すべて買い付けるようです。
TOB価格は4割ものプレミアムが乗っかっておりますので、恐らく下限以上の募集があると思われます。(TOB価格は3,900円)
下限に見たない場合、TOBに募集しても一部しか買われません。
ネオモバでNTTドコモを保有している場合、3つの方法で対応
さて、ココからが本題です。
カブスルが問合せしたものを まとめていますが、疑問点や間違っていると思われる場合は、直接ネオモバや三菱UFJモルガン・スタンレー証券にお問い合わせください。(共有して頂ければ幸いです)
- ネオモバのお問い合せ先
ログイン後のお問い合わせ、または03-6880-1581 - 三菱UFJモルガン・スタンレー証券のお問い合せ先
0120-99-4269
最初に紹介した通り、ネオモバでNTTドコモを100株未満保有している場合、市場で売却できません。従いまして、次の3つの方法で対応することになります。
- 三菱UFJモルガン・スタンレー証券に株を移管して、TOBに申し込む。
- 買取請求を申し込む。取次手数料 550円(税込)
- 保有を続ける、何もしない(金銭交付を受け確定申告)
ひとつずつ説明させて頂きますが、結論からいうと、
- 三菱UFJモルガン・スタンレー証券に株を移管して、TOBに申し込む。
TOBが成立すれば3,900円で売れる(ほぼ大丈夫)。ただし、手続きは多くて面倒 - 買取請求を申し込む。取次手数料 550円(税込)
手数料がかかるが、買い取り請求の手続きのみ - 保有を続ける、何もしない
金銭交付になる予定。確定申告は必要
三菱UFJモルガン・スタンレー証券に株を移管して、TOBに申し込む
NTTドコモのTOBに応じる場合、公開買付代理人である三菱UFJモルガン・スタンレー証券にNTTドコモの株を移管する必要があります。
ネオモバから他の証券会社に株を移管した場合、移管出庫の手数料は無料です。
また、三菱UFJモルガン・スタンレー証券への入庫も無料です。
- 三菱UFJモルガン・スタンレー証券に口座がある方
- ネオモバで移管手続きをする。
- 三菱UFJモルガン・スタンレー証券に移管後、「公開買付応募申込書」を提出する。
- 三菱UFJモルガン・スタンレー証券に口座がない方
- 総合口座または公開買付専用口座に口座を開設する。
- ネオモバで移管手続きをする。
- 三菱UFJモルガン・スタンレー証券に移管後、「公開買付応募申込書」を提出する。
TOBの詳しい流れは、三菱UFJモルガン・スタンレー証券のホームページでご確認ください。
はじめて知りましたが、公開買付けに応募する取引のみ希望の方向けに、公開買付専用口座というものがあるようです。単元未満株もOK。(電話または支店で開設可能)
ネオモバで移管手続きを行う際に、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の加入者口座コード(21桁)が必要になります。
加入者口座コードは、オンライントレードの「お客さま情報」または、電話にて確認できます。
参考までに
三菱UFJモルガン・スタンレー証券のご担当者の返答内容です。
- 今から口座開設して、期限日までに間に合う?
口座開設申込書、公開買付応募申込書などは10/12に一斉発送する。(結構、重要な情報)
返送は早めにして欲しい。 - 移管後の株の扱いは特定口座?一般口座?
移管元の口座と同じ取扱いになる。 - TOBに応じず金銭交付になった場合、確定申告が必要?
金銭交付の際の確定申告につきましては、所轄の税務署にご確認ください。
TOB付が成立した場合、TOB価格の3,900円で買い取ってもらうことができます。
なお、TOB申込で手数料は発生しません。
蛇足ですが、三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、IPOの幹事数が全体の2~3割ある証券会社です。
口座開設による管理料金もありませんので、IPOに少しでも興味がある方は、この機会に口座開設しても面白いかなぁと思います。
カブスルも口座開設済みです。
ネオモバに買取請求を申し込む
ネオモバでは、S株(単元未満株)で売却ができない銘柄の場合、買取請求にて現金化が可能です。
買取請求は、株主名簿管理人(信託銀行など)で処理をした日の終値等で買取りにより現金化する方法です。
買取請求取次手数料として、1銘柄につき550円(税込)がかかり、口座から徴収されます。
買い取り請求は、書類を印刷するか電話で請求し、ネオモバに郵送する必要があります。
注意点としては、上場廃止後は買取請求ができないので、それまでに買取請求する必要があります。(NTTドコモは上場廃止予定)
仮に上場廃止が決まった場合、上場廃止の2週間前までを目安に返送してくださいと、サポートに教えて頂きました。ただし、あくまでも目安なので、早めの対応が良いと思われます。
保有を続ける(金銭交付を受け確定申告)
ネオモバで手続きを何もとらずに保有を続け、仮にNTTドコモが上場廃止した場合、公開買付者(NTT)による買い取りが実施され、金銭交付となる予定です。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券のご担当者に質問してみたところ、金額は未定だがTOB価格と同様になることが多いというご返答でした。
当然ながら、何もしないという選択が一番ラクです(笑)
注意点としては、金銭交付まで時間がかかることと、ご自身で確定申告を行う際に、税務署にどういう形式で確定申告をするのか確認しないといけないことです。
NTTはドコモ株、1468万6300株(0.45%相当)を買い付け予定数の下限としており、成立の公算は大きい。この株数を上回ればNTTはドコモの議決権の3分の2以上を握る。3分の2以上を保有すれば、一般株主が持つ株を強制的に買い取る「スクイーズアウト」を経て上場廃止にすることが可能だ。個人株主はTOBに応募しなくとも強制買い取りの対象になる可能性が高い。
参考までに
マネックス証券のQ&Aに、TOB銘柄の金銭交付について記述がありましたので、転載させて頂きます。
お客様が公開買付(TOB)に参加し公開買付代理人である金融商品取引業者(証券会社)を通じて上場株式を公開買付者に譲渡した場合の譲渡益は、原則確定申告が必要となります。
また、公開買付(TOB)は、特定口座の保管株式を手続きされた場合、特定口座の適用を受けることも可能です。実際の確定申告の方法や特定口座が適用されるかにつきましては、公開買付(TOB)の手続きをされた証券会社にお問合せください。
なお、上場廃止後、金銭交付が行われた場合、上場廃止銘柄が上場株式または未上場株式のどちらとして取り扱われるか、またどのような経緯で金銭交付が行われたのか等により確定申告の内容が変わります。
そのため、金銭交付の際の確定申告につきましては、所轄の税務署にご確認いただきますようお願いいたします。
なお、上場廃止になった場合、NTTドコモはネオモバのポートフォリオから消えます。
参考までに
後日談として、NTTドコモより「交付金銭領収書」が送られてきました。
価格はTOBと同じ1株3,900円。
交換期限内に郵便局に行き、現金と交換してもらいます。
やっぱり・・・現金でもらうってありがたみがありますね(笑)
まとめ:どれを選択すればいい?
ネオモバの損益や、移管先の口座開設の有無、性格によりオススメは変わってくると思います。
最後に三択の特徴をカンタンにまとめましたので、ご自身で判断してみてください。
方法 | 売却価格 | 手数料 | 手間 | 特定口座の 損益通算 |
---|---|---|---|---|
TOBに応じる | 3,900円 | なし | かかる | できる |
買取請求 | 処理日の終値 | 税込 550円 | やや かかる | できない |
何もしない | 金銭交付の予定 | なし | 原則 確定申告 | できない |
カブスルは株を移管してTOBに応じようと思っていたんですが、途中で面倒になり「何もしない」を選択し、現金交付となりました。(郵便局でもらう)
監理銘柄になった際の各証券会社の単元未満株サービスの対応
単元未満で保有している株式が、監理銘柄・整理銘柄になるケースがあり、Twitterなどで迷っている方を見かけることが増えたので、各証券会社の対応を調べてみました。参考までにどうぞ。
- 上場維持に疑義がかかると、監理銘柄に指定
- 上場廃止が決定すると、整理銘柄に指定
単元未満株を市場内で売却注文できる場合、 をつけています。
証券会社 | サービス名 | 監理銘柄 | 整理銘柄 |
---|---|---|---|
マネックス証券 | ワン株 | ||
SBI証券 | S株 | ||
auカブコム証券 | プチ株 | ||
楽天証券 | かぶミニ™ | 上場廃止日の二週間前から売買停止 |
|
岡三オンライン | 単元未満 | ||
大和コネクト証券 | ひな株 | ||
ネオモバ | S株 |
監理銘柄に指定された単元未満株を市場内で売却できない証券会社の場合、監理銘柄の発表と共に売却注文できなくなるので、他社に移管して売却するか、何もせずに現金交付を受け確定申告を行うかになります。不便ですね・・。
みなさんもそうだと思いますが、配当金目的で気軽に購入したNTTドコモが、こんな大変なことになるとは思っていませんでした・・・。
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