風説の流布とは?

掲示板などの書込みで見かけることがある「風説の流布」。

簡単に説明すると、

「 ある銘柄の株価を操縦(上げたり下げたり)する目的で

虚偽の情報を流してはいけませんよ 」

ということです。
当たり前ですね (  ̄∇ ̄)

こんな事 がまかり通れば、めちゃくちゃな情報が氾濫し 株式市場に影響が出ます。
また、株価を操縦している一部の人たちが不当に利益を得ることになります。

「風説」とは「うわさ」。「流布」とは「流す」という意味です。
つまり、噂を流すという事。

株価の「操縦目的でない うわさ」などについては違反になりません。
「不当に利益を得ようと操縦目的で虚偽のうわさを流す」ことが違反行為となります。

風説の流布を行うと どうなる?

風説の流布」は金融商品取引法上の禁止行為です。

違反すると・・・

「10年以下の懲役、もしくは1,000万円以下の罰金」

という かなり重い罰が下されます。

もちろん、匿名性の掲示板であっても風説の流布にあたる行為はしてはいけません。
※投稿者の情報はIPなどで管理されています。
 捜査機関が調べればどこのプロバイダと契約していて、誰が投稿しているのかはすぐに判明します。

風説の流布を見つけたら?

風説の流布を見つけたら、金融庁にある「証券取引等監視委員会」に通報しましょう。
健全な市場を保つために必要な行為です。

2011年12月に、神戸市在住の無職男性が自分が保有する株価を上げようと、虚偽の情報をヤフー掲示板に書き込んで逮捕されています。

2014年3月19日にも、会社役員がネット掲示板への「風説の流布」により告発されました。

ネット掲示板に合理的な根拠もなく、「明日の暴騰仕掛け銘柄 3209カネヨウが暴騰するという情報が入ってきました」、「倍増へ向けての暴騰仕掛け株 6775 TBグループに暴騰仕掛けが入るとの情報です」などの書き込みを行った為。

「風説の流布」にあたらなくても、書き込み内容に違法性があれば、対象企業に業務妨害罪などで訴えられかねません。

匿名性の掲示板であっても、目先の利益や感情に左右され、業務妨害や虚偽の情報等の余計な書き込みはしないのが吉です。

風説の流布による逮捕者

今回、風説の流布を調べるにあたり「証券取引等監視委員会」のホームページを見ましたが、風説の流布にあたる告発事例は1992年以降の実施状況で「23件」だそうです。(2014年6月現在)

ここ数年間の最近の事例では、※日付は告発日

  1. テーエスデー社長による虚偽事実の発表
  2. 「ギャンぶる大帝」の袋綴じ株式欄に虚偽の事実を記載1997.1.17
  3. 東天紅の株価高騰を目的に、公開買付けをする旨の虚偽の発表2000.12.4
  4. ドリームテクノロジー株を取引していた者が電子メールで売買を
    推奨する内容虚偽の情報を提供2002.11.29
  5. メディアリンクスの株価高騰を目的に、虚偽の事実を公表2004.11.19
  6. ライブドアの株価高騰を目的に、虚偽の事実を公表2006.2.10
  7. 大盛工業の株価高騰を目的に、虚偽の事実を公表2007.10.30
  8. エスプール他3銘柄の売買のため、ネット掲示板に内容虚偽の書込みを無職男性が行う2011.12.21
  9. カネヨウ他2銘柄の売買のため、ネット掲示板に合理的な根拠のない書込みを会社役員が行う2014.3.19

ちなみに「8」の男性の場合、風説の流布による利益は約5万円程度です。
金額の問題ではないですが、払った代償は大きいです。

もちろん、エイプリルフールなどという冗談も通用する場ではないので、
気をつけて下さいね (  ̄∇ ̄)

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