浮動株が少ないと株価に影響を与えやすい

浮動株とは、一般の投資家が自由に売買できる株式のことです。

市場で自由に売買が可能なため、その需給バランスによって株価に大きな影響を与えます。

浮動株と固定株の違いや浮動株が少ないと株価にどのように影響を及ぼすか?について説明します。

浮動株とは?固定株との違い

浮動株とは、一般の投資家が自由に売買できる株式のことです。

これに対して固定株とは、大株主や経営陣などが保有しており、売買が制限されることが多い株式のこと。

項目 浮動株 固定株
所有者 一般の投資家 大株主や経営陣など
流動性 高い(市場で自由に売買可能) 低い(売買が制限されることが多い)
株価影響 大きい(需給バランスにより株価に影響) 小さい(市場に出回らないため直接的な影響は少ない)

浮動株は市場で自由に売買が可能なため、その需給バランスによって株価に大きな影響を与えます。
一方、固定株は市場に出回らないため、株価への直接的な影響は少ないと言えます。

浮動株の計算方法

浮動株数は、全体の発行株数から大株主や役員が保有する株式(固定株)を引くことで求めます。
ただし、具体的な固定株の定義は証券会社や市場により異なります。

浮動株数は、企業の四半期報告書や年次報告書、または金融情報サイトなどで公開されています。

浮動株比率は、浮動株の数を発行済み株式数で割ったもので、銘柄の流動性を評価する指標です。高い浮動株比率は、流動性が良いことを示しています。

浮動株が少ない銘柄の特徴

株価は乱高下

浮動株が少ない銘柄は、少量の売買でも株価に大きな影響を与える可能性があります。

これは需要と供給のバランスが崩れやすいためで、モノの数が少ないほど価格が乱高下しやすいのは、他の商品でも同様です。(プレミアムがついた時計など)

一方、浮動株が多い銘柄は、売買による価格変動が比較的小さく安定していることが多いです。これは、市場の需要と供給が安定しているから。大手企業の株式(大型株)の価格が大きく変動しないのもこの為です。

例えば、トヨタ自動車は大量の浮動株があり、株価が安定しています。

参考までに

- 需給バランス理論 -

株価は基本的に需要と供給のバランスによって決まります。浮動株が多い場合、一定の需要があっても供給量が多いため、株価の上昇は抑えられます。逆に浮動株が少ない場合、少ない需要でも株価が大きく動く可能性があります。

浮動株を考慮した投資戦略

浮動株が少ない銘柄は、買い注文が集中すれば株価が急騰する可能性がありますが、逆に売り注文が集まれば急落するリスクも高まります。一方、浮動株が多い銘柄は安定していることが多いですが、大きな値動きを期待することは難しいです。

それぞれのリスク許容度や投資目標に合わせて、適切な銘柄選びを行うことが大切です。

  • 株価操作のリスク
    浮動株が少ない銘柄は、株価操作が行われやすいです。小規模な上場企業など。
  • 流動性の違い
    浮動株が多い銘柄は取引しやすく、少ない銘柄は取引が難しいです。

まとめ:浮動株を理解し、より良い投資を

浮動株は、投資判断の一部として非常に有用な指標です。

市場で自由に取引されている株式の数、つまり供給量が株価にどのような影響を及ぼすのか理解することで、より高い投資判断が可能となります。しかし、浮動株だけに注目するのではなく、企業の財務状況や事業内容、市場環境など、様々な要素を組み合わせて銘柄選びをすることが大切です。

浮動株のQA

浮動株数が少ない企業は投資リスクが高いと言えますか?

浮動株数が少ない企業は、少量の取引でも株価が大きく動く可能性があり、投資リスクが高いと言えます。

浮動株比率が高い銘柄は安全と言えますか?

浮動株比率が高い銘柄は、流動性が高く取引が容易ですが、必ずしも安全とは限りません。他のファンダメンタルズや市場状況も考慮して投資判断を行ってください。

浮動株が少ない銘柄は避けた方がいいですか?

浮動株が少ない銘柄は流動性が低く、株価操作のリスクが高いことがあります。ただし、銘柄の成長性や業績などを総合的に判断し、投資判断を行ってください。

浮動株数が増えると、株価はどう変動する可能性がありますか?

一般的に、浮動株数が増えると供給が増えるため、需要と供給のバランスが変わり、株価が下落する可能性があります。

株式分割は浮動株数にどのような影響を与えますか?

株式分割により、一株あたりの価格は下がりますが、浮動株数は増えます。これは市場で取引可能な株式の数が増えることを意味します。

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