ソフトバンクが発行した社債型種類株式とは?

ソフトバンクの社債型種類株式が2023年11月2日に東証プライム市場に上場しました。

第1回分の発行総額は1200億円。調達した資金は独自生成AIの開発などに充てられます。
グループを率いる孫正義さんが生成AIへの投資に積極的。

社債型種類株式は通常の普通株式と違いがあります。
こちらのページでは社債型種類株式の説明と普通株式との違いについて説明します。

ソフトバンクの社債型種類株式について

ソフトバンクの第1回社債型種類株式(証券コード:94345)の内容です。
第一回とありますが、二回目以降も予定しています。

発行価格 4,000円
単元株 100株
優先配当金 発行からおおむね5年間は固定配当(年率2.5%)、その後は変動配当
流動性 東京証券取引所プライム市場に上場し、売買の機会を提供
議決権および転換権 なし
取得条項 発行から5年経過後以降等に、当社が発行価格相当額に経過配当金などの調整を加えた金額にて現金で取得(コール)
株主優待 なし

個人的な感想としては、プライム市場に上場しているソフトバンク(9434)への株価などへの影響は全くなく、「流動性のある社債」として捉えています。(個人的な感想です)

個人投資家向けの社債は非常に人気ですぐに売り切れることも多いので、社債型種類株式の上場は投資家にとっては投資しやすい金融商品となるのかもしれません。

実際、社債型種類株式の個人投資家の申込比率は92%と高い状況でした。

ソフトバンクの社債型種類株式のQA

ソフトバンクの社債型種類株についてのQAは下記のページで公開されています。

社債型種類株式とは?

社債型種類株式は、株式と債券の特徴を併せ持つ金融商品です。

通常の株式と同じく、企業が発行して投資家が購入する点では共通していますが、債券のように定期的な配当(利息に相当)を受け取ることができるという特徴があります。

こういった種類株式は、以下のような性質を持っています。

  • 配当の優先性
    通常の株式の配当よりも先に、定められた配当が支払われることが多いです。
  • 固定された配当率
    社債型種類株式の配当は、事前に決定された固定率かもしくは固定金額で支払われます。
  • 元本の返還
    一定の条件や期間が満たされた場合、投資した元本が返還されることがあります。
  • 株主権の制限
    投票権がないなど、通常の株主が持つ一部の権利が制限されていることがあります。

これらの特徴により、社債型種類株式は比較的安定した収益を期待でき、リスクを抑えたい投資初心者に適している場合があります。ただし、この種の株式は複雑な条件を含むことが多く、投資前には十分な理解と情報収集が必要です。

社債型種類株式と普通株式との違い

普通株式と社債型種類株式の違いは次の通り。

特徴 普通株式 社債型種類株式
権利の性質 企業の所有権を表す 貸借対照表上では負債に近い
利益の分配 業績に基づく変動配当 固定収益としての配当
市場リスク 高い 低い(固定収益性)
清算時の優先順位 社債型種類株式より後 普通株式より先
会社統治への影響 投票権あり 通常は投票権なし

普通株式は会社の所有権を示し配当と投票権がありますが、社債型種類株式は固定配当を提供し通常投票権はありません。

社債型種類株式のデメリットは?

社債型種類株式は、普通株式と社債の特性を兼ね備えた金融商品ですが、いくつかのデメリットが考えられます。

  • 複雑性
    社債型種類株式は構造が複雑であり、普通の株式や社債と比べて理解しにくいことが多いです。そのため、投資家がリスクを十分に理解しづらい可能性があります。
  • 配当の不確実性
    社債型種類株式の配当は保証されているわけではなく、企業の利益や経営状況によっては配当が減少したり、支払われないこともあります。
  • 株価の変動リスク
    社債型種類株式は株価の変動に影響を受けます。市場の状況によっては価値が大きく下落する可能性もあります。
  • 流動性の問題
    社債型種類株式は比較的新しい金融商品であり、市場における流動性が普通株式に比べて低いことがあります。これにより、売買が困難になったり、価格が不安定になることがあります。
  • 優先権の欠如
    普通株式に比べて、社債型種類株式は資産に対する優先権が低いことが多く、企業が破綻した場合の回収率が低くなることがあります。
  • 税制上の取扱い
    社債型種類株式の税制は国によって異なり、場合によっては税金が高くなることもあります。

投資家はこれらのデメリットを理解し、自身の投資目的やリスク許容度と照らし合わせて投資を検討する必要があります。

社債型種類株式のQA

社債型種類株式とは具体的にどのような金融商品ですか?

社債型種類株式は、社債のように利息が支払われることがあるが、株式の特徴も持つ投資商品です。配当は企業の利益に依存し、株価の変動リスクもあります。

社債型種類株式に投資するメリットは何ですか?

定期的な収入が見込める点と、企業の成長に伴う株価上昇の恩恵を受けられる可能性がありますが、配当の保証はありません。

通常の社債と社債型種類株式の違いは何ですか?

社債は貸付けとしての性質が強く、利息が保証される場合が多いですが、社債型種類株式は配当が不確実で、株価の変動にも影響されます。

社債型種類株式の配当はどのように決定されますか?

配当は企業の業績や利益に基づき、定期的にではあるが変動する可能性があります。保証された配当ではないため、注意が必要です。

社債型種類株式を売却したい時、どのような点に注意すべきですか?

流動性が低い場合があるため、市場の需給状況を考慮し、価格が大きく変動する可能性がある点に注意が必要です。

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